第9回研究集会抄録     令和4年10月15日(土)

 

釜利谷宿郷土芸能保存会                                          平野 清

釜利谷宿郷土芸能保存会は横浜市金沢区釜利谷に古くから伝わる「木遣・囃子」を後世に伝えて行こうと昭和48年に保存会を結成しました。幼稚園生から80歳代の約40名が通年をとおして練習に励んでいます。夏の例大祭は野菜や果物の豊作を祈願し、秋の例大祭はその豊作を感謝し、さらには町の活性化を目指しています。獅子にかんでもらうことは神が付くと喜ばれています。

 

事例報告① 「博物館を愉しむ」                               平田大二

博物館にはたくさんの資料が展示、収蔵されているのはご存知の通りです。それらの資料を知的好奇心をもって見ることで、新たな知識が増え、新たな疑問が沸いてきます。資料として保存・保管されているからこそ、時代を越えて、新たな発見につながることもあります。知的好奇心を持って、資料を見て、触って、考えることから、新しいアイデアが生まれます。今回は、博物館とは何か、そして博物館の愉しみ方について、お話しします。

 

事例報告② 「小学生の環境教育と草笛」                  瀬尾克美

小学生の環境教育として神奈川県立東高根森林公園および森林インストラクターとして横浜市、川崎市、町田市の小学校での出前環境教育を実施しています。一人で150人の子供たちを対象にする時もあります。その状況・課題およびその中で取り入れる特に草笛について説明をいたします。

 

事例報告③ 「海草(藻)の激減への懸念」                   矢嶋信幸

海・山・川・畑ありの素晴らしい葉山。風が吹くと浜(海岸)に流れつく海藻、磯焼けにより少なくなった海藻、「毎日食べている海藻」、毎年季節には購入しています。漁師から聴かれる言葉は「もく」(海藻の総称)が磯に着かなくなったとか、取れない嘆きから地域の因果関係を調べてみました。「地球の温暖化」だけではかたずけられない、農薬・除草薬の報告についても発表します。

 

事例報告④ 「コロナとペストとサピエンス」          高畑尚之

人が病気になる外因の一つは病原体の感染です。病原体には原生動物、バクテリア、ウイルスがあリます。いずれも自然の一部に違いないのですが、ペスト菌による中世ヨーロッパの黒死病のように、感染症はヒトの歴史に甚大な影響を与えてきました。ここではマラリアやペストの病原体とともに、COVID-19の原因RNAウイルスであるSARS-CoV-2の歴史に関する研究を紹介します。